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イタリアF3テスト②

イタリアF3テスト②

ついにF3に乗り込む。 メカニックから「すごく滑るから丁寧に扱え」と言われピットを出る。が、F3のエンジンは2000ccで相当パワーがある。 それに加えて路面が滑る滑る。 とにかくマシンに慣れなくてはと思いながら、必死に操作するもスピンしてしまいフロントウィングを壊してしまう。 最悪と思いながらピットへ戻る。

ウィングを修理して再度トライ。 メカニックは「気にするな!」と言い私を励ましてくれた。 そして再スタート。 マシンにも慣れてきて徐々にスピードを上げていく。慣れてくると面白い。うお~、これがF3か~! 速いし、シフトチェンジもし易いし、コーナリングスピードが圧倒的に違う! すげ~!その一言だった。 ウィング(羽)が付いているとこんなにコーナーが安定しているんだ~。 こんなスピードでコーナーを曲がれちゃうんだ~。 そんなことをヘルメットの中で言いながら走っていた!

午前中の走行が終わりしばし休憩。午前中の走行で結構神経を使っていたし、やはりG(重力)が全然違うことで体が疲れていた。 日本のサーキットと海外のサーキットの大きな違いは、海外には時間制限がないということだ。 日本のサーキットは30分を1本とし、1日に多くても4本しか走ることができない。 しかし、海外は好きな時間に好きなだけ走ることができる。

だからマシンのセッティングを変更したい時にピットに入り、 メカニックと話し合い再びコースに出ていろいろ試す、 といったような具合で走行していく。 走る量は明らかに海外の方が多いし、セッティングを変更してすぐに試すことが出来るのがプラスになる。

さて、午後の走行が始まる。他のチームのF3も走っていた。 メカニックから「彼らは昨年(1998年)トップを走っていた連中だ」 と言われた。なるほど、彼らに近づけるように頑張るぞ、と思いながらスタートした。

午前中より気温も上がり路面の状態もだいぶ良くなってきた。 マシンにもだいぶ慣れたし、タイムを出すぞ~ 走ってはピットに入るという繰り返しでセッティングを煮詰めていく。 そして終盤好タイムを連発し、トップを走っていた連中の0.5秒落ち まで行き走行を終える。 メカニックからは、「よくやった!」という言葉をもらった。 校長先生も「このコンディションで始めてのF3で上出来だ!」と。 必死に乗っていたし、体は疲れきっていてヘトヘトだった。

レーシングカーに乗ってこんなに疲れるのは始めてだった。 乗っている時はかなりのG(重力)に首が持っていかれて真直ぐに していられないほどだった。 メカニックが最後に「今年一緒に仕事を出来ると良いね!」と言った。私はF3に参戦したいと心底思った。 いや~、しかし体への負担はかなりのものだった。 今でもよく覚えている。 腕も相当きつかったが、何より首がかなりやばかった!

F3ってカーボンモノコックで出来ているので、クルマの剛性がすごく良い。 そしてウィングも付いていることで、一般的にダウンフォースと 呼ばれているが、マシンを地面に押し付ける力が働いて、コーナリングを安定させる。 よって、コーナースピードが上がるので、体にかかるG(負荷)も上がる。

よく言われるのが、F3からがレーシングカーだと。その言葉がよくわかった。他のレーシングカーは普通に乗ってもそんなに疲れることはないが、 F3はやばいね。 これがF1だと、もっとすごいんだろうな! というわけで、モータースポーツって体の全てを使うスポーツなんです。

 

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