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楽しく爽快なサーキット走行

2007年ジャパン・ル・マン・チャレンジ Rd.2富士

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2007 年シーズンの開幕戦スポーツランドSUGO を優勝で飾ったAIMSPORTS は続く第2戦富士スピードウェイでも必勝を期して乗り込んだ。富士に向けてAIMSPORTS は第3ドライバーとして前回の黒田吉隆に変えて黒澤翼を起用することとした。これは走行時間も長く路面の変化を実戦で体験してタイヤの使い方も勉強できるJLMC のレースをどんどん若手に体験して欲しいというチームの方針に賛同していただいたEBBRO の木谷社長との協議の結果によるものである。これにあわせて今回の富士からモノコックサイドEBBRO のロゴが輝くこととなった。ハードウェア面ではリアウィングを、1.5 kmのメインストレートとセクター3に象徴されるテクニカルな複合コーナーとを併せ持つ富士スピードウェイの特性に合わせた高速仕様のハイマウントへするなどの変更を施して万全を期した。

2007 年6 月2 日(土曜日晴れ)
ドライバーズ予選
1’41.199 LMP-2 クラス1位(総合3位)
ドライバーズ予選では各ドライバーに対してインラップ+アタック2周+アウトラップのプログラムを組んだ。これはレースウィークでの走行距離をむやみに増やしてマシンへの負担をかけることを減らす目的である。すでに2006 年シーズンの岡山国際サーキットにてマシンの基本セットを決めていたチームは、新装成った富士スピードウェイでの耐久レースでは初の走行となった。しかしチームでは旧コース時代からのF3 や新コースでのスプリントでのGC-21 の走行データもあることからセッティングはイニシャルセッティングから空力の微調整のみでOKとなった。ドライバーは決勝での走行順を考慮して黒澤→麻生→富澤の順で走行し、決勝にむけてドライバー交代の練習もあわせて行った。ドライバーは1000 kmという長丁場の走行でのレースラップのチェックを目的とした1分41 秒台のターゲットタイムを指示され、これを全員がクリアしてこのセッションを終えた。

グリッド予選
1’38.842 LMP-2 クラス1位(総合3位) Drv:富澤勝
グリッド予選では富澤がアタックした。ドライバーズ予選と同様にマシンとタイヤをセーブすることを目的に20分のセッションの残り9 分となる後半にコースイン。アタック2周目に1分38秒842という従来の富士でのGC-21 クラスのコースレコードを1.1秒上回るタイムをマークしてクラストップを確保するとともに#21フェラーリ、#27フェラーリよりも上位のグリッドとなる3番グリッドを確保した。

2007 年6 月3 日(日曜日晴れ)
フリー走行
1’42.409 LMP-2 クラス1位(総合4位)
富澤勝1’42.585 麻生裕二1’42.499 黒澤翼1’42.409
フリー走行では燃料を満タンにしたときの挙動を確認することと決勝でのドライバー交代の最終確認を目的とした。決勝での走行順と同じく黒澤→麻生→富澤の順で走行。燃料満タン時でも全員が1分42秒台のレースラップで走行できることを確認した。黒澤のみブレーキチェックのため7周を走行して決勝に向けて万全を期した。麻生と富澤は4周ずつ走行した。

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決勝レース
204 周6:00’40.296 LMP-2 クラス1位(総合2位)
空には雲が立ち込め霊峰富士の姿を見ることはできなかったが雨も降らず路面はドライのまま決勝を迎えた。決勝は12時34分にローリングスタート。スタートドライバーの黒澤は#21フェラーリ、#27フェラーリにに抜かれることなく3位のポジションをキープしたまま1コーナーをクリア。コーナーの続くセクション2でも後続を引き離してメインストレートに戻ってきた。しかし、さすがに排気量もクラスも違うGT マシンをメインストレートで押さえることはできずに総合4位となりオープニングラップを終えた。

チームでは#16クラージュのラップタイムから220周の周回(1000km)の方が6時間以内に達成されると判断。黒澤→麻生→麻生→富澤→富澤の4 回の燃料給油からなる5スティントの作戦を立てた。黒澤は1スティントでタイヤを使い切るスプリント仕様の走行でタイムを稼ぎ、麻生と富澤はそれぞれ2スティントを同じタイヤで走るように都合2回のタイヤ交換を計画した。黒澤はチームの指示通りにラップタイムをあげ18 周からは#21フェラーリと同等のラップタイムである1分41秒台で周回。上位との差を削り取りながら総合3位のポジションを奪おうかという勢いを保ったまま38 周目にピットイン。麻生へと交代した。

麻生はチームからの指示通り1分42秒から43秒のペースで周回。途中、排気量の大きい上位クラスのマシンに道を譲る際に走行ラインを外した際にタイヤカスをひろいラップタイムを落とさざるを得なかったが、ブレーキをセーブしながらマシンを労わる走行を徹底し、79 周目に燃料給油のみのピットイン。#21フェラーリのトラブルもあり総合3位まで順位を上げて120 周まで周回して富澤にバトンタッチした。

富澤が走行を開始してまもなく、1分33秒台のペースで総合トップを守っていた#16クラージュがマシントラブルのためピットイン。これにより#22ザイテックがトップとなるがラップタイムから、同車が6時間以内に220周を周回することは無いとチームは判断。富澤には燃料を持たせて走る燃費走行に徹することを指示した。#16の脱落により総合2 位となったAIMSPORTS は当初は富澤を2スティントのみとする作戦であったが万が一のことを考えて6時間まで残り15分となったところで富澤を再度ピットインさせて燃料のみを補給の3スティントとして、万全を期して6時間を走りきり、クラス優勝を飾るとともに総合でも2位を確保してこれに花を添えた。

チーム代表太田眞人
とりあえず6時間をきっちりと走りきれて嬉しい。前回のSUGO ではスタートから5時間55分までは総合3 位を走っていたものの、残り5 分で#21フェラーリに逆転され悔しい思いをした。だからこそクラスも排気量も形式も違うとはいえ今回の総合2 位というのはとても嬉しい。LMP2 クラスの優勝も飾れたのは、3人のドライバーがきっちり仕事をこなしチームもミス無く作業した努力の賜物だと思う。

ドライバー富澤勝
とにかく決勝ではマシンを労わってはしり燃費を稼ぐ走りに徹した。当初予定では6時間以内にフィニッシュすると想定していたために、最後は安全を見越して給油を行った。この車はコントロールしやすく車の挙動も学びやすいうえに、JLMC では走行時間も長く取れるので若手のドライバーがレースを勉強するにはもってこいの体制とチームだと思います。

ドライバー麻生裕二
SUGO でのクラス優勝総合3 位も嬉しいが、富士でさらに上のクラス優勝総合2 位を獲得できたことでチームのポテンシャルを示せたと同時にドライバー3人のアピールもできたことは嬉しい。マシンはF3 ベースなためにストレートでは他のクラスに抜かれてしまうが、コーナリングスピードを生かした走行を心がけてタイムアップを目指した。

ドライバー黒澤翼
貴重な機会をいただけたことに感謝します。F3 には6年前に乗っていましたが、今回、このマシンにのってみてすぐに挙動を掴み取ることができてレースの“カン”が戻りました。とにかくこのマシンはカウルが付いているので扱いやすくて乗りやすい上に決勝ではテスト以上に長時間を乗りこなせるので良い経験ができました。

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