11Nov
サーキット走行とメンタル
サーキット走行では、メンタルの要素も非常に大きく出てきます。サーキット走行では、楽しむことが大事です。そして、タイムばかりを意識しないということも大事です。タイムばかり意識し始めると、どうしてもブレーキングで我慢しすぎて突っ込んだりしますので、注意してほしいと思います。そういう意味ではどれだけ自分を制御できるか、ということもメンタル面の要素です。
そして、広い視野を持つということも大事です。広い視野を持つという心がけが、速く走れるようになりますし、事故を無くしていくことにもなります。これもメンタル面に余裕があってこそのことです。
続いて、先を見るということです。これも広い視野があってこそ先が見えることだと思いますので、そういう意識を持って走ってほしいと思います。
さらには、丁寧にきれいにスムーズにといった運転を心がけてください。これも結局ブレーキングのように「行こう行こう」というようなイケイケのメンタルだと難しくなります。丁寧にきれいにスムーズに、という言葉はサーキットでは一見逆の要素のように感じるでしょうが、これが速く走るためのコツでもありますので、丁寧にきれいにスムーズにという運転を心がけてください。
最後に、緊張とリラックスの間というのがサーキットを走る上で一番良い状態だと思います。スポーツ選手には、「ゾーン」という状態に入ることがあるのですが、実際に私もレースの時にゾーンに入った経験が何度かあります。
ゾーンとは、自分とマシンが一体になったような感じで、全てがスローに見え、マシンを自由自在に操れるような感覚です。さらに、自分を俯瞰して見ているような感じで、スピンする気が全くしない感覚でした。
あなたもサーキット走行をしていたら、ゾーンのようなものすごい感覚を味わって、車をスイスイ自由自在に操れる状態を味わうことがあるかもしれません。それはもしかしたら、このような緊張とリラックスの間のバランスの取れた感覚かもしれませんので、これは是非頭の片隅に入れておいて頂ければと思います。非常に楽しい感覚です。
ちなみに私の場合は、スランプに陥っていた時にメンタルトレーニングを受けてゾーンを体験することができました。