12Nov
答え・チャンスは自分の中にある
人生において、大きな決断をすることは何回かあるでしょう。そんな時に私が一番大事にしていることは、内から溢れ出てくるワクワク感やパワーといった感情を大事にしています。
私がレーサーを目指す決断をしたのは、1994年のことでした。
高校卒業後、レーサーになりたいと思ってはいたけど、年齢的なこともあり無理かなと思う自分もいました。というのも、ほとんどのレーサーが子供の時からカートに乗って、レーサーを目指しているからです。
そんなもやもやした気持ちを持ちながら、私は高校卒業後イタリアに留学することを決めていました。
イタリアを選んだ理由は子供の頃にイタリアに行った時の良い印象があったし、また行ってみたいなとずっと思っていたからです。あと、クルマ好きだったら1度はフェラーリの地元であるイタリアに留学してみても良いのかなと思いました。
そんな留学直前の1994年5月1日、私にとって衝撃的な出来事が起きました。
それはアイルトン・セナの死です。
しかもイタリアのイモラサーキットで。
非常にショックで悲しかったです。
それまで何年間も死人が出ていなかったF1で、しかも天才ドライバーであるセナが死ぬなんて、信じられない気持ちでいっぱいでした。
そんな気持ちを持ちながらイタリアへ留学することになったのですが、イタリアに行ったらイモラサーキットに必ず行かなければと思っていました。
イモラサーキットに行きセナの死んだ「タンブレロコーナー」を見るために。
タンブレロコーナーの近くには花束がたくさん置いてあり、セナのファンの多さを痛感しました。
近くにはセナの銅像が建てられていました。
このイモラに来て私は心に思うことがありました。
それは「やっぱりレースがしたい」と。
どうせ無理と一時は諦めかけていたレーサーへの夢。
しかし、レースをせずに諦めて後悔したくないという気持ちが沸いてきました。
そして、心底レースをしてみたい気持ちが沸いてきました。
体にパワーがみなぎってきました。
イタリアのイモラに来たことによって、私はレースを始める決断をすることになりました。
私はセナの銅像の前で誓いました。
『絶対にレーサーとしてここに帰ってくる!』と。
そして、その4年後、イタリアのイモラサーキットにレーサーとして帰ってきました。
この時の思いは、喜びと感動で胸がいっぱいでした。
あの時、諦めないで良かったと本当に思いました。
私は、今も大きい決断をする時は、こういう内から溢れ出てくるワクワク感やパワーといった感情を大事しています。
もし、皆さんも何か大きい決断をする際は、自分の心に問いかけてみてはいかがでしょうか!?
答えは必ず自分の中にあります。
そして、チャンスは自分の中にあります。